あれこれ日記
「メタルダー」とは関係のない雑記です。 あまりまとめるつもりもなく、その時々の書き捨てに近いです。
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小松左京「日本沈没」
 図書館の最近返却された本の棚に見つけて、震災もあったし、よく読まれてるのかなと、手に取りました。

 映画は古いのも新しいのも観ましたが、小説を読むのは、これが初めてです。

 いや、凄いです。京都震災が阪神大震災にダブって(死傷者数とかかなり近い数字が出てくるし)、東京震災(第二次関東大震災)の描写は、東日本大震災にダブります。
 科学者に取材して8年がかりで書かれたそうですが、作家のイマジネーションって凄いなぁと思っていたら、クライマックス直前に3月11日が重要な日付として出てきて、ひっくり返りました。こうなるとなんか、予言書めいてきますね。

 そして、クライマックスには、東日本大震災で起こったような、複数の震源で同時多発に直結した地震が史上初めて起こります。
 ……いや、もう、想定外だったかもしれませんが、すでに想像されていたというのは驚きました。
 学者だといいかげんな憶測で語れない部分はあると思いますが、小説だとこういうふうに警告できるんだな、と思いました。ただ、それが書かれた小説は400万部も読まれてたにもかかわらず、ただのエンターテイメントに終ってしまっていたというのは、残念というか、文学の力ってそんなものか、みたいなガッカリ感も感じてしまいます。

 とはいえ、これを警世の書と思えるのも、起こりえないことが起こってしまった現時点から振り返ってみてこそ、ではあるのですけれどね。

 私も、株式市場に関わる(?)ようになって、ナシーム・タレブの著作「まぐれ」「ブラック・スワン」で確率統計学のまぐれ論に親しむようになりました。本書にも、初めの方から、このまぐれ論の考え方が出てきて、驚きました。

 めったに起きないとされることは、数字の上ではほとんど起きそうにもないにもかかわらず意外なほど起きてしまうもので、めったに起きないがゆえに生じる結果ははなはだしい。

 原子力に関わる人たちも、こういうまぐれ論を身に付けて、最悪の事態に備える姿勢がほしかったものです。

 他にも、小説であるがゆえに、こういうことが起これば行政にはこんな活躍をしてほしい、こういう人物がこんな活躍をするかもしれない、みたいな作家のドリームもいろいろと入ってます。
 日本人論も全体的にずっとあります。救援を待つ礼儀正しい日本人の姿もすでに書かれていて、それに対する論考とかも。


 すごい小説読んだなぁと思いました。1973年にすでにあったなんて。


 ついで語りになるんですけれど、去年の11月頃になるのか、「メタルダー」の「超人機開発秘話」を作ってるとき、『日本ロボット戦争記』を通じて興味がわいて、ロボットという言葉が発明された、チャペックの戯曲『R.U.R.』を初めて読んだのですが、原点にしてこんなにレベルの高い作品だったのかと驚きました。すぐに「山椒魚戦争」も読んだのですが、これもまた私好みの作品で衝撃的でした。両作品とも、ロボットの反乱物?というべきジャンルの作品として優れたもので、参りました。1920年とかその辺りで、こんな作品があったなんて。


 私がまだ出会ってないだけで、私にとって面白い作品ってまだまだ埋もれてるんでしょうね。
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テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学

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